安全対策

今回の事故で、鉄道の安全対策は強化されることと思います。車両そのものの強度が指摘されています。それも重要な問題ですが、最も大切なことは、「事故が起きることを前提に考えること」だと思います。「事故が起きた時、被害を最小限にとどめる。」この考えが、現代社会において唯一可能な対策かと思います。地学を学んだ私から見て、100%の安全は日本ではあり得ません。高速道路は地震で崩壊します。日本道路公団は、「阪神大震災程度の地震が来ても、二度と崩壊することはない。」と言っていますが、あの揺れを上回る地震が来たときに、崩壊しない保証はありません。例えば、中国自動車道の一部には、大きな断層が走っており、この断層が動けば確実に道路は崩壊します。高速道路の場合、少しの段差ができただけで大きな事故が起こることになります。これを防ぐ方法は一つ。高速道路を無くすしかありません。しかし、現在の利便性を失うことをよしとしない我々は、それを選択することはないでしょう。となると、こういった現象が起こることを前提とした対策をするしかありません。(現に私は高速道路を使いまくっていますし。)例えば、高速道路に太陽光発電ができるライトを埋め込むという案はどうでしょう。地震を感知した瞬間、道路にライトが点灯するシステムなどを開発すれば、地震に伴う事故は、大幅に減らすことができるはずです。
高度経済成長以来、我々の生活は豊かになっていきました。しかし、日本も足下を見つめる時ではないでしょうか。学力低下や、経済力の低下が叫ばれる今日この頃ですが、もっと大切なものがあるような気がします。ヨーロッパには、経済的に豊かでない国でも、人生を豊かに過ごすための国政を取っているところがあります。日本も彼らから学ぶべき事がたくさんあるように思います。